
一般的に、画期的なバイオ技術を応用した製品の場合、化学合成品のように製造ロット間での完全な同一性を担保することは非常に困難です。このようなケースでは、時には非臨床試験成績までも意識した製造ロット間の均一性を検討することにより、製品の品質を担保することになります。
また、スケールアップ時の製品品質の同質性確保は、常に問題となります。
さらに、バイオ技術を応用した画期的な新医薬品開発の際には、製品の規格項目として生物活性が求められます。バイオ技術を用いた医薬品開発企業は、この生物活性を安定的に定量評価できるin vitroでの評価系の構築に大変苦労しています。場合によっては、この規格試験法の構築の遅れが臨床移行のハードルになることもあります。
また、製造・規格面だけでなく、安定性試験の実施の内容やタイミングが、臨床移行を遅延させる要因にもなります。
品質が確保された製品が生み出される環境ができてから、本格的な非臨床試験がスタートし、臨床応用への移行が実現することからも、早期に製法確立・規格設定・安定性確保の方向性を見極めることが、特にスピード感を大切にするバイオベンチャー企業にとって非常に重要です。
また、バイオ領域の関連規制は、その技術革新の速度に対応できていない場合も多く、流動的であることから、非臨床試験と同様の柔軟な対応が求められます。
このようなことから、将来的なスケールアップ製造を見据えた早期臨床応用を可能にするための製品の製造・規格・安定性に対する方向性の早期検討やスケジューリングが必要です。